WHY NEPAL
なぜ、ネパールなのか。
THE BRIDGE
すでにある人的なつながり
ネパールと日本の関係は、これから作るものではありません。すでに存在しています。日本に暮らすネパール人は27万人を超え、国籍別で第5位です。日本の高等教育機関で学ぶネパール人留学生は10万人を超え、中国に次ぐ第2位です。
つまり、日本語を理解し日本の職場文化を知る人材の層が、すでに厚いということです。これは他の新興国にはあまりない条件です。
一方で、ネパールに進出している日系企業は35社・46拠点にとどまり、二国間貿易額は年間約3,700万米ドルです。両国の経済規模から見れば、極めて小さい数字です。私たちはこれを「市場が飽和していない」という意味で受け止めています。
THE NUMBERS
主要指標
5.15億
IT・ITES輸出額(米ドル)
前年比 +64.2%。106社・従業員約14,700名に加え、フリーランス約51,800名。GDPの1.4%、外貨準備の5.5%に相当。
出典:IIDS「Unleashing IT」2022年(2024年公表)
42,000MW
経済的に開発可能な水力発電ポテンシャル
技術的な開発可能量は約83,000MW。2025年時点で開発済みは経済的可能量の約7.5%にとどまります。
出典:米国国際貿易局/各種技術文献2025年
35社
ネパールに進出している日系企業
拠点数は46。日本はネパールの累積対外直接投資の約0.8%(第11位)にとどまります。数字は小さく、だからこそ先行者としての余地があります。
出典:JETRO2025年(JETRO報告)
約3,700万
日ネパール二国間貿易額(米ドル)
日本からの輸出約2,140万ドル、日本への輸入約1,590万ドル。両国の経済規模から見て極めて小さく、伸びる余地が大きい領域です。
出典:UN Comtrade2024年
SECTORS
特に可能性のある分野
- 01
IT・ITES
2022年のIT/ITES輸出額は5.15億米ドル、前年比+64.2%。106社の企業に加え、約5万人規模のフリーランス層が存在します。日本向けのオフショア開発・BPOの受け皿として現実的な規模です。
- 02
再生可能エネルギー
経済的に開発可能な水力発電ポテンシャルは約42,000MW。2025年時点での開発率は約7.5%です。長期の資本と技術を要する分野であり、日本の事業者の性質と合致します。
- 03
農業・食品加工
生産から加工、流通までのバリューチェーンが未整備な領域が多く、技術移転と設備投資の余地があります。
- 04
人材・教育
日本への人材供給が既に大規模に存在します。送り出す前の育成段階から関与することで、質の確保と定着率の改善が可能です。
- 05
観光・宿泊
訪問動機が明確な観光資源があり、日本の運営品質を導入する余地があります。
- 06
製造・物流
インドと中国という二つの巨大市場に挟まれた立地。ただし内陸国であるため物流条件の精査は必須です。
IN FAIRNESS
楽観だけを申し上げるつもりはありません。
ネパールの実質GDP成長率は2023/24年度に3.87%でしたが、その後2025/26年度の見通しは2.1〜2.3%へ下方修正されています。2025年9月の社会情勢の影響を織り込んだ試算では、より幅を持った見方も示されています(各数値は公表時点のもので、変動します)。
また、ネパールは2026年11月24日に予定されている後発開発途上国(LDC)からの卒業について、経済的な制約を理由に3年間の延期を求めています(2026年5月時点)。この日程は動く可能性があります。
日本とネパールのあいだに租税条約(DTAA)は締結されていません。ネパールが租税条約を締結しているのは11か国で、日本は含まれません。二重課税の取り扱いは、日本国内法上の措置を前提に個別に検討する必要があります。
内陸国であることによる物流の制約、電力事情、行政手続の所要期間の振れ幅も、事前に織り込むべき要素です。これらを伏せたまま進出をお勧めすることはいたしません。
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